fc2ブログ

妊産婦及び乳幼児の健康を守るためのG8諸国首脳への世界的な呼びかけ

 2008-05-03
2015年までに達成すべき、ミレニアム開発目標のうち、4番目、5番目の乳幼児死亡率の削減、妊産婦の健康改善について、南アフリカケープタウンで開催されたカウントダウン21015で発表されたG8に向けた文書を紹介します。


妊産婦及び乳幼児の健康を守るためのG8諸国首脳への世界的な呼びかけ

妊産婦及び乳幼児の健康を守るためのパートナーシップ(The partnership for Maternal, Newborn and Child Health)は、2015年までに世界各国が貧困削減のために合意したミレニアム開発目標(MDGs)の中でもとくに進捗が遅れている健康・保健についてのミレニアム開発目標(MDG4、5及び6)を2015年までに達成できるよう軌道修正しようとする日本の福田康夫総理大臣の提案を歓迎します。2008年7月に開催されるG8サミット・主要国首脳会議では日本が議長国となりますが、その議題として安全な妊娠・出産と新生児や子どもたちが生き延びることを保障するための保健システム強化を取り上げることになったことは、格好の行動への機会であり、これを逃してはいけません。

毎年50万人以上の女性が妊娠や出産が原因で死亡しており、970万人の子どもたちが5年以上生き延びることができません。この乳幼児死亡のうち、約40%は生後一ヶ月の間に亡くなっています。しかし妊産婦及び乳幼児の健康と栄養状態を改善するためのプログラムが実施されれば、600万人以上の妊産婦及び乳幼児が生き延びることができるでしょう。

2000年に開催されたG8沖縄サミットで、G8諸国首脳は世界エイズ・結核・マラリア対策基金(Global Fund to Fight AIDS, TB and Malaria)を設立するという画期的な公約をしました。世界基金はこの三つの死を招きうる感染症に立ち向かうための劇的な転換点となりました。世界基金は、この7年の間に、エイズ・結核・マラリアから200万人以上の人の命を救ってきました。

2007年9月から始動した、健康・保健に関するミレニアム目標のための世界的キャンペーン(Global Campaign for the Health MDGs)は世界的な保健課題に対して新たな可能性を切り開いてくれました。このキャンペーンは、一つの国のプロジェクトを支えるさまざまなドナーと政府を調整し、女性と子どもたちが利用できることを優先させる保健システム強化の枠組みを提供しています。ノルウェーのシュトルテンベルク首相は今後十年にわたり、女性と子どもの健康のために10億米ドルを拠出すると公約し、世界各国の首相たちがその流れに加わる契機を創りました。

2008年3月妊産婦の健康に関するイギリス議会報告は、女性の健康を改善するための行動を起こすことへの世界が犯した「集合的な失敗」を強調し、「緊急に政治的責任」を果たすべきと主張しています。これらの二つの動きは、3年前の、妊産婦及び乳幼児の健康実現のためのデリー宣言における行動への呼びかけに呼応しています。

これを受けてG8諸国首脳、その他援助国、ビジネスリーダーに次の呼びかけをします。G8諸国首脳、その他援助国、ビジネスリーダーがこれを契機にして、子どもの健康に関するミレニアム開発目標4(MDG4)と妊産婦の健康に関するミレニアム開発目標5(MDG5)を達成するために不可欠な、これらの達成に政治的な優先順位をおくこと及び資金援助をすること呼びかけます。その達成の過程では、特に現在の保健・医療を利用できることについての不平等を縮小するための視点を忘れないことが不可欠です。

特に2008年の洞爺湖サミットにおいてG8諸国首脳に次のことを呼びかけます。

妊産婦及び乳幼児の健康を守るためのG8諸国首脳への世界的な呼びかけ の続きを読む

スポンサーサイト



≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
カレンダー
05 | 2023/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

プロフィール

allies

Author:allies
「G8女性の人権フォーラム」事務局です。
お問合せ先→すぺーすアライズ:〒272-0023 千葉県市川市南八幡4-5-20エムワイビル5A
Tel: 050-3337-2442 Fax: 047-320-3553 E-maiil: allies(at)crux.ocn.ne.jp

最近の記事
カテゴリー
月別アーカイブ