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プレスリリース7月7日付け

 2008-07-10
プレスリリース :「すぺーすアライズ」
 G8サミットで女性が安全に、安心して生きられる世界を実現する
妊産婦死亡率の削減、リプロダクティブ・ヘルス・サービスへの普遍的アクセス実現に向けて



 北海道洞爺湖サミットが開催されています。このサミットでは気候変動や世界経済が中心課題となりますが、誰もが生きることができるための、国際保健もその課題のひとつになっています。
 すべての人が生きる価値があり、誰にでも生きる権利があります。そして、その富の源泉がどこにあるのかは議論があるものの、世界経済・世界政治に強い影響力をもつG8諸国は、すべての人が人間らしく健康的に生きることができるよう、世界のどこで生きているかによる格差を是正するため、財政的拠出を中心にした国際的責務があります。すくなくともG8は過去のサミットで打ち出した、財政的拠出についての公約を果たす必要があります。
 しかし、これまで、女性の命は、軽視されてきました。世界では1分間に一人の割合で妊娠・出産を原因にして女性が死亡しています。そのうちの99%近くが途上国で起きており、その現状はこの20年間ほとんど改善されておらず、むしろ悪化している地域さえあります。このような妊産婦死亡については、1987年のセーフ・マザーフッド・イニシアティブが開始し、2000年を機に発表されたミレニアム開発目標でもターゲットとして重点的な課題にされましたが、その目標はなかなか実現に近づかず、昨年10月にはWomen Deliver 会議がロンドンで開催され、今年には、世界保健機関 妊産婦・新生児・乳幼児の健康パートナーシップから、毎年600万人の防ぎうる妊産婦・新生児・乳幼児の死亡を減らすため毎年さらに102億ドルが必要であるとの提言が発表されています。世界の軍事費1兆ドルから比べれば実現可能なことは明らかです。今必要なのは、女性たちが健康に生きられるという課題に対して真剣に取り組む政治的意思と、そのために積極的な財政的拠出を直ちに実行することです。
 避妊は、妊産婦死亡の4分の1を回避する手段となるだけではなく、避妊をはじめとするリプロダクティブ・ヘルス・サービスは、女性の人生のために不可欠です。1994年カイロでの国際人口開発会議では子どもを産むか産まないか、どのような間隔で何人産むかを決めることができるためのリプロダクティヴ・ヘルス/ライツが国際合意されました。これなしには、自分の人生設計に反して、女性は若くから子どもを産み続けなくてはならず、妊産婦死亡や障害を引き起こすだけでなく、教育や就労の機会を奪われてしまいます。また、サハラ砂漠以南のアフリカでは、HIV感染者の6割が女性であり、そのほとんどが男性との性行為による感染ですが、男女関係が不平等な中、不本意な、または避妊手段を講じない性行為を女性が拒めないことが大きく影響しています。しかし、G8諸国の一部には、このようなリプロダクティブ・ヘルスという考え方に反対する勢力もあります。このたびのミレニアム開発目標の改定では、2015年までのリプロダクティブ・ヘルス・サービスへの普遍的アクセスの実現が新規ターゲットに追加され、国際合意となっているのですが、その直後の今回のサミットでこのターゲットを実現するためのG8諸国の政治的意思と投資がなされるか、注目されます。
 また、女性に対する暴力を完全になくすこと、ジェンダー平等、すべての政策が女性のためになっているかという視点で策定されることが求められます。

配布資料・・・・・ G8国会議員による宣言文/世界保健機関 妊産婦・新生児・乳幼児の健康パートナーシップ/NGOフォーラム保健ワーキングクループによる評価シートとプレスリリース/MDGについて

● このプレスリリースについてのお問い合わせは、 すぺーすアライズ 鈴木、麻鳥、広瀬まで
〒272-0023 千葉県市川市南八幡4-5-20エムワイビル5A
Tel: 090-9319-4853 047-376-6556  Fax: 047-320-3553  E-maiil: allies☆crux.ocn.ne.jp
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